0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

手のひらに、小さな愛。

一枚の風信子227

自宅を持って最初に考えたのが、家族の増員だった。といっても、子づくりではない。ペットを飼うことだ。今はOKになったが、入居して10年くらいはペット禁のマンション
だった。で、小鳥くらいならということにして、ひっそりと飼い始めたのがインコ。以来セキセイインコ・文鳥・コザクラインコの3種をヒナの時から育てるようになった。最初に飼った2羽は、スーパーの小鳥売り場で手に入れたセキセイインコだったが、いずれも短命だった。トットと速足で歩く「トッティ」は一週間で、まっ黄色の「たんぽぽ(ポピー)」は1カ月も生きられなかった。ポッピー!と自鳴する声がせつなく、耳に残る。手のひらを巣と思いこみ、身体を丸めて眠った文鳥の「フー」ちゃん。芸達者のコザクラ「鈴(スー)」は、嵐の日に窓の隙間から飛び去って行った。合唱好きな「サファイア(アイ)」は、出勤する私の肩に乗って外出し、そのままもどらなかった。急いでいる時は駆け足だった「クイナ」。私のギターに合わせて歌い踊っていた陽気な「ポパイ」は、天寿を全うした。現在の「桃太郎(タロー)」は、やたらに自衛意識が強く、考えるより先にクチバシが出る元気者だ。
みんな小さいけれど、それぞれの命にそれぞれの個性を色濃く刻んで、私たち夫婦の日常に潤いをもたらしててくれた。手のひらに乗る、あたたかな愛をありがとう。

「私を、ぼくを忘れないで」と言われているようで、一枚パチリ。