0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

さらば、「五郎丸」。

一枚の風信子247

余命1~2ヶ月と医者に言われてわが家にやってきた、ノラ猫「五郎丸」。もともと、エイズで白血病という2重苦を背負っていた。2ヶ月はあっという間に過ぎ、どんどん大きくなり、今年2回目の冬をわが家で越した。当初の2.4kgという体重が、3倍の7.2kg になった。それでも身のこなしは軽快で、スムーズだった。トレードマークのゴールデンアイは、獲物を逃さないハンターのように、鋭く輝いていた。1年と半年が過ぎて「どうやら大丈夫そうだ、このまま寿命まで生きられるんじゃないか」と思い始めた頃だった。胸の動悸が見るからに激しくなって、動きが緩慢になってきた。医者に見せると、白血病を発症しているという。胸の内部に水が溜まり、リンパが腫れている。水を抜いてもすぐ溜まり、手の施しようがないと。それでも水を抜いてもらった。最初は中3日。次は中2日。中1日。翌日。最後に抜いてもらっている時に、持ちこたえられなかった。その2日前あたりから、彼の居場所はベッドの下から、トイレ、そして洗面室と変わっていった。自力でトイレに行けなくなったからだ。垂れ流ししかできないのを、恥じているようにも見えた。鳴き声ひとつたてずにただじっと耐えていた。立派な、あっぱれなヤツだった。もっと、私の腕を噛んで欲しかった。もっと、添い寝がしたかった。ずっと、一緒にいたかった。

このブログのプロフィール写真を、一枚パチリ。