0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

私は、これでタバコをやめました。

一枚の風信子53


冒頭は、2~30年前に流行った「禁煙パイポ」のテレビCMのキャッチである。


私がやめたのも、ちょうどその頃だ。3回目のトライで成功した。なぜやめられたのか?決め手は「恐怖」にあった。1度目、2度目は、喫煙をあきらかに甘くみていた。「いつでもやめられる」と軽く考えていたし、それほどの害もないだろうとも思っていた。高血圧のこともあって、3度目に挑戦したのは45歳の時。喫煙暦30年のベテラン(?)になっていた。タール・ニコチン度を徐々に軽くしながら本数を少なくし、最後の1本を吸ってから約1週間後に、悪魔の時が訪れた。自宅仕事をしていたら、とつぜん喫煙願望、いや渇望が体中を駆けめぐりだした。禁断症状だ。たまらないほど吸いたい! 手に震えがくるし、額に脂汗がにじみ出て、背筋におぞ気が走る。それと同時に、「何かに似ているぞ!そうだ、覚せい剤や麻薬の症状にそっくりだ!」と気が付いたのである。タバコと阿片が、頭の中でイコールにつながった。「こんな怖ろしいモノを吸っていたのか」と思った。もちろん症状の程度ははるかに軽いのだろうが、身体の反応がもたらしたショックは、とても大きかった。
以来約24年、1本のタバコも吸っていない。あの時の震えを、脂汗を、おぞ気を忘れられないからだ。かくして今では、立派な嫌煙者。10m先の喫煙者を避けるまでになっている。


今はだんまりを決めこんでいる、昔の火種を一枚パチリ。