0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

国民総生産第3位なのに、貧困率第4位の不思議。

一枚の風信子67


個人商店が受難の時代だ。
写真は、都心近郊の人気都市に建設された公団(いまはurというらしい)の、団地中央にある商店街を写したもの。日曜のお昼だというのに、人影がまばらで気味悪いほど静かだ。どこかの過疎が進む、地方の商店街ではない。総戸数1200戸を超え、最寄り駅まで徒歩5 分の便利さが受けて、住人も多いところだ。本来、集客力を約束されたはずの大型団地のその真ん中の1階店舗が、ほとんど瀕死の状態に見える。半数の商店がシャッターを降ろしている。もちろん、すぐ近くにはスーパーもあれば、競合商店街もある。それにしても、だ。普通の、何らかの個性を持たないお店は、ただ消えゆくのみか。


2極化が進む時代である。GDP世界第3位を誇るわが国が、貧困率では先進30ヵ国中第4位にいるというパラドックス状態。年収300万円以下の世帯が40%を超えたというデータもある。購買に余裕のある中間層が、それだけ少なくなっているのだろうか。健全な社会は、健全なミドルがいるからこそから成り立つ。世の中を支え、成長のアクセルとなっているのは、実は彼らなのだ。貧富の差が大きくなれば、社会は沈滞する。ヨーロッパの衰退は、ここから始まったと聞く。
これから日本は、どうなるんだろうか?


「日曜の昼下がり、なんとかならないものかね」と、一枚パチリ。