私が、泣き虫であることを知った本。
一枚の風信子218
本書のタイトル、「海を照らす光」とは、真実を照らす光、である。願わくば、その光が、私の、あなたの心にも届きますように。そして、間違えたら、やり直す勇気をくれますように。その勇気をくれるのは、トムの、イザベルの、ルーシーの、ハナの、読後、胸に残るそれぞれの横顔だろう。美しく、そして、勁(つよ)い物語、それが本書である。〈解説:最後4行より抜粋〉
「さまざまな絆が生み出す苦しみと幸せを繊細に描き上げ、心を揺さぶる世界的ベストセラー」という売り文句に恥じない書籍である。このところ、泣いたことがないという方へぜひともお奨めしたい、感動的な作品だ。特に、ラストの筆致は秀逸そのもの。読む者の胸に迫り、その心をとらえて離さない。不覚にも読んでいて眼がかすみ、何度も何度も涙をぬぐわなければならなかった。年間何百冊も読みほうける私が、ここ何年も泣いたことのない私が…。
映画化も進み、「光をくれた人」というタイトルで、この5月26日には日本でも公開されるという。予告編を見ていたら「ラスト10分、涙が止まらない」と謳っていた。たまには行ってみるか?そんな気にさせる、みごとなヒューマン・ストーリーである。
下巻から読み始めてごめんなさいと、一枚パチリ。
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