0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

薙刀で奮戦する女城主・佐藤愛子。

一枚の風信子186



御年93歳の女傑文士・佐藤愛子さん。このほど出版された「九十歳。何がめでたい」というエッセイ集が、60万部を超えるベストセラーになったそうだ。常々、自らの著書が「私の本は売れ行きが悪い。みんな図書館で借りて読む」とあきらめ顔で嘆かれていたが、今回は例外のようで、御多分にもれず図書館派の私としても、どこかほっとしている。何物にも負けず、ひるむことなく、雄々しく立ち向かってゆくその生き方には、ただもう感嘆するばかり。マイナスの人生をプラスに転じてしまう実行力は、男が束になってもかなわない。それでいて、いつもユーモラスなムードをたたえているのだから、遠藤周作や北杜夫などの文士仲間をはじめ、周囲の人にも愛される。つまり、人間力が違っているのだ。
彼女と交遊のある三輪明宏さんの霊視によると、佐藤さんの前世は「青森の女城主」だったそうだ。なるほどね。彼女が周囲の部下たちを叱咤激励しながら、薙刀を振り回し敵勢に斬りこんでゆく姿を想像して、一人さもありなんと深くうなづいてしまった。
なんでも読んでしまう乱読派の私が「人間的に好きな作家を、一人だけ挙げろ」と言われたら、迷わずに佐藤愛子さんと答える。この人のブレない生き方は、超一流である。


新聞広告の満月のような笑顔を、一枚パチリ。