0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

寂しさが沁みる、静かさ。

一枚の風信子164


樹木を大別すると、広葉樹と針葉樹に分かれる。
その特徴をひと言でいうなら、陽と陰。にぎやかさと静かさと言ってもいい。寂しがり屋の私には、だんぜん広葉樹の方がいい。ただ明るいというだけでなく、そこここに生命感を感じ取ることができるからだ。日差しのぬくもり、風の匂い、鳥の声に、虫のささやき…。季節ごとに移り変わる色彩の美しさと、それを謳歌する生きとし生けるものとのハーモニーは、人を魅了せずにはおかない。
静かさは、寂しさを連想させるとともに、生命感を感じさせない。写真は、八王子神社の参道風景だが、「森閑」という言葉がまさにぴったり。樹齢何百年かの巨木に挟まれた道は、厳かと言えなくもないが、どうも親しみがわかない。神様と親しくなれるのがいいかどうかは別としても--。去年の夏のハイキングで撮ったものだが、ここに来ると急にひんやりと静まった感じがして、ハイキングの高揚感も薄れてしまった。スッと汗が引いたのを、今でも覚えている。だから、イチョウが針葉樹の一つとネットで知って、ちょっと意外に思った。季節感があるのもそうだが、色彩の鮮やかさもなんとなく広葉樹っぽいものね。


この木で何棟分の家が建てられるのかなと、不謹慎なことを考えて、一枚パチリ。