0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

どういうわけか、入りにくいお店。

一枚の風信子148



昔、広告代理店に勤めていた時に、「芸術は爆発だ!」で知られるあの岡本太郎さんに会ったことがある。雑誌広告のインタビューのためだったが、テレビなどで拝見する以上に天真爛漫な人だった。彼の作品のひとつ「座ることを拒否する椅子」をほめると、喜んでくれて、「じゃ、持って行くか?」だって。「はい、ありがとう」なんて言えるわけがないでしょ。
写真のお店は、駅裏のアンティーク・ショップなんだけど、一度も入ったことがない。この地に越してきて、20年近くになるのに。興味がないわけじゃないんだけど、なんとなく入りづらい。岡本太郎さん流に言うなら、「入ることを拒否される店」ということか。いくつか理由を考えてみたのだが、これという答えが出てこない。たとえば、絶対に欲しいと思うものがないからとか、お客さんが入っているのをあまり見たことがないとか、北向きの店構えが暗い感じがするとか…。どれも、決定打にかける。こんなお店は初めてである。消化不良のまま店は変わることなく存在し、私は老齢期を迎えている。いつか、入ろうと思いつつーー。


なかなか縁のつながらないお店を、一枚パチリ。