一枚の風信子130

趣味のひとつに、ベルトの収集がある。
正確に言うと、その材料となる皮革と真鍮の金具が好きなのだ。どちらもどっしりとした存在感があって、ついつい見ほれてしまう。写真のふたつのベルトは、わたしのハンドメイドで、自分でも気に入っているものだが、問題がひとつ。ベルト幅が広すぎて、普通のカジュアルなパンツには使用できないのである。手持ちのものだと、夏物が2本入るだけ。ということは、一年の半分以上はタンスに吊り下げておくだけになる。世間では、この状態を「無用の長物」と呼ぶ。
なぜ、こんなことになったのか？  理由はバックルにある。ネットでもう少し狭目のバックルを探していたところ、このふたつを見つけてしまったのが運のつき。競り落としたのはいいが、それだけじゃつまらない。リサイクルショップでサイズに合う中古のベルトを探し出し、独自の留め具をわざわざ別に注文・制作し、どうにか完成にこぎつけたんだけど、見ているだけじゃ「猫に小判」だもんね。仕方ないから、これに合うズボンをもうひとつ買うかとも考えたけれど、なんとなくばかばかしくもあるね。

「ロシア軍の正規バックルが空しく光るベルト」を、一枚パチリ。