0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

日本一、味にうるさい猫。

一枚の風信子129



おそらく2年ぶりに、甘鯛のミソ漬けを食べた。桁がひとつ違うほど高価なのと、足が速い(日持ちが悪い)ところがネックになって、買ってこれなかったのだ。
昔から、「煮物・キンキに、焼き・甘鯛」と言われるくらいで、焼き魚の横綱の味と品位を備えた絶品である。旬のブリの照り焼きやサンマの塩焼きも、おいしさでは遠くかすんでしまう。鮮度の高いものが手に入ったら、ミソと麹の合わせミソに中3日間漬けた後に、遠火でじっくり焼く。
これがいたく気に入ってしまったのが、わが家の猫「五郎丸」君。食卓を眺めながら、じっと視線を定め、いかにも欲しそうにしている。塩分が良くないと聞いていたので少しだけあげると、何度も舌なめずりをして「もっと、もっと」とせがむ。これほどの仕草は今までにはなかった。人間の食べるさまざまな品ーー鶏肉のササミ、マグロの赤身、チリメンジャコなどーーをいくつも試してみたが、文句なしにいちばんのお気に入りになってしまった。猫に正札が見えるわけではないので、やっぱり味が良いということなんだろうね。
さて困ったのが、わが家の台所事情とこの魚の品不足。良いものは、ほとんど料亭行きというからね。どこかの料理屋か築地の仲買人にでも、養子に出さなければならないかな?


「食卓にひときわの彩りを添える甘鯛」を、一枚パチリ。