0905ashiのブログ

毎回オリジナル写真を一枚掲載し、それにまつわる自分の思いやエピソードを書き記します。写真版絵日記のようなものです。

許すことはできる。忘れることはできない。

一枚の風信子96



この世の中にはつらいことはたくさんあるけれど、自分では良かれと思ってやったことが、逆の結果となって跳ね返ってくることがあると、やっぱりめげてしまうね。
その一例を話そう。 
親しくしていた近所の奥さんが長期入院することになり、その間独り身になる旦那のために、夕食の面倒を見ることにした。「私にとっては何ということもない。いつも作っているものを1.5倍にするだけだ」と彼には言った。1ヶ月か、もうちょっと続いた。奥さんも無事退院されて、お祝いの酒宴を開いた。席上、奥さんは「普通できることじゃない」と感謝してくれたが、旦那は、開口一番に私に向かってこう言った。「いやぁ、まいったよあの玄米には。それ言ってくれないから、普通に食ったら、胃こわしちゃったよ」と。そのあとで、「あとは、ほんとにありがたかったけど」だってさ。たった一度の玄米ごはんだった。言う順番が逆じゃないだろうか。まず、ありがとうって言ってほしかったね。こちらからすれば、料理の宅配は「ありがた迷惑が第一感想で、あとのほめ言葉はただの付けたし」だったのかな?と勘ぐってしまうんだけど…。
結局、この人は自分に正直な人なんだと思うことにしたが、あの1カ月余りの手料理はいったい何だったんだろう?という、やりきれない気持ちは残った。


「酒の上の話しだから」で済ますの?と、一枚パチリ。